元号と西暦
数日前のこと、自宅のポストにビラが入っていた。
差出人は地元の公立中学に通う生徒の保護者。面識はないが近所の人らしい。卒業証書に西暦表記を認めるかどうかで中学校長と争っていて、その一部始終がビラに書いてある。どうやら校区に配布して賛同を求めたいようだ。
こういう類いの話があるのは知っている。15年ほど前に豊中市で行政訴訟があって、そのとき裁判所は、これは校長の権限であって西暦・元号どちらでも違法ではないという奇妙な判決を下している。しかしまさか、自分の地元でこんな争いごとをしているとは知らなかった。
調べてみたら、その後、大阪市をはじめとする多くの自治体で西暦併記を認めるようになった。理屈は分からなくもない。この校長も意地をはらないで、西暦がいいという生徒には西暦の卒業証書を出してやればいいのに、自分の一存では決められないのかもしれない。
まあ、元号でも西暦でも好きにしたらいいが、とても裁判で争うような問題ではなかろう。
しかしこの種の話でいつも感じるのは、こういうことを論(あげつら)う人たちの、世の中を斜めにしか見られない歪んだ感性である。どちらが正しいのかは別にして、ボクなどは生理的に嫌悪感を持ってしまう。
元号制度は、もともと天皇制に由来することは百も承知。しかし、だからといって、今の世の中で元号を使うことが天皇制を肯定することになるというような短絡的論旨には、とうてい賛成できない。
自分の日常を考えると、昭和と平成の通算が面倒なことは分かりつつも、やっぱり元号で暦を数えている。これは先人たちが築きあげてきた日本の伝統文化。古くから脈々と続いてきた歴史の重みを、われわれは素直に受けとめる必要がある。もちろん国際的なスタンダードは西暦だろうが、国によって独自の暦があってもちっとも構わないではないか。
ボクは、不便だけど味のある元号がいい。ただし、特別な思想もないけれど…
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コメント
娘が小学校を卒業する頃だから…17年程前、卒業生の各家庭に、卒業証書の年号を西暦にしますか?元号にしますか?と事前に希望を問う調査がありました。
私は、西暦派ではないので元号を希望しましたが、その当時も、西暦になぜ統一しないのか…とか厳しく学校に詰め寄る保護者がいたものです。
そうかと思えば、卒業式の当日、必ずと言ってもいいくらい『君が代の斉唱はやめましょう』みたいなことを、校門や会場の後ろから叫んで、厳粛な式に水を差す教師達がいるのも困ったものですね。
投稿: りっくん | 2008年12月14日 (日) 00:10