撤退する勇気
このところ電機メーカーの事業撤退に関するニュースが多い。
この1ヶ月ほどだけでも、東芝のHD-DVD、三菱電機の携帯電話、日立マクセルのDVD生産、リコーの光ディスク、パイオニアのプラズマパネル生産と、まさに撤退オンパレードといった状況。
赤字ならやめればいいと部外者は簡単に思うが、この撤退というのは難しい。工場の閉鎖、従業員の解雇から下請け先の取引停止など影響は計り知れない。しかも責任論まで浮上して、これがなかなか厄介なのだ。
会議にかけたら必ず継続論が出てくる。これを抑えて後ろ向きの意思決定を下すのには、新規事業などに比べて数倍のエネルギーを要する。
今から15年ほど前に、ボクはある中堅ファーストフードチェーンの経営の一翼を担っていた。バブルに踊らされて投資の大きい店ばかり作ったものだから、直営80店舗のうち3分の1が赤字。それらを切り捨てて残った店だけで堅実に経営すれば充分黒字が出るのだが、退店すれば保証金の放棄や、店舗資産の除却など巨額の損失が出る。そして当時のわが社には、残念ながらそんな大手術に耐えられる体力はなかった。
その店を閉めていくら赤字が改善するのか、またいくら特別損失が出るのか、その優劣について喧々諤々の議論を重ねた。そして結局は、毎年の決算数値を見ながら数店ずつ閉店していった。今振り返ればもっと荒療治ができなかったかとも思うが、あの頃はそれが精一杯だった。
今回の報道を見ていると、他人(ひと)事とは思えない。そして、あえて各社がこの時期に相次いで撤退の英断を下したということは、そこまで土俵際に追い詰められているということ。関係者のご苦労をお察しする。
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ジョブ板
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投稿 ジョブ板 | 2008年4月28日 (月) 15:47